【柔道整復師監修】 「発達障がい整体」 「発達整体」 「療育整体」の最前線~お母さん心配し過ぎないで~ 発達のスペシャリストが「こころ」と「からだ」の両面からアプローチ

「発達障がい整体」は、「発達整体」や「療育整体」と呼ばれることもあります。
それぞれ厳密には異なるものですが、共通して、発達障がいのある方に向けて感覚統合・筋緊張・自律神経の調整を、やさしい刺激でバランスよく整える整体です。
また、発達運動パターンや原始反射の統合などを通じて、発達の抜けを補い、不調の改善を目指します。
さらに、発達支援が必要な子どもに向けて、療育的視点と整体を組み合わせたサポートも行います。
私たちここから接骨院には、発達障がいのお子さん、そして、その現実を受け入れられないお母さんが訪れます。
たとえば、こんなお子さんの現実を心配しています。
「過敏すぎて、触れてあげることもできない」
「こだわりが強いし、繊細すぎる…」
「姿勢がまっすぐ保てない…」
「身体の発達が遅い、運動が苦手…」
「字が汚い…」
「ASDA発達障がい、自閉症と診断されたことがある…」
「すぐダンマリしてしまう、大事なところで緊張してしまう…」
「大きくなっても発語が出ない…」
「子どもが年齢相応よりも、学校の授業についていけない…」
お子さんは、そんなご自身の個性を、それほど深刻に捉えていないかもしれません。
しかし、お母さんは、深刻に考えてしまう傾向にあります。
「将来に絶望してしまう…」
「こんなはずじゃなかった…」
「現実を受け入れられない…」
「もっと子育ては楽しいはずのイメージだった…」
ここから接骨院の牧田拓也と申します。
私は、元々お子さんのケアを行うことが多くありました。
多岐に渡る症状を診られるように成長してきたとき、相談が多かったのが発達障がい、またはグレーゾーンと呼ばれるようなお子さんたちの相談でした。
それからというものの、「発達障がい整体」という専門分野に出会い、技術を磨き続けてきました。
そして、お母さんの笑顔と元気に貢献できるようになったのです。
その結果から、発達障がいは決して治らないものではなく、「発達が遅れているだけ」と確信しています。
目次
- 1.発達障がいのお子さんへの整体とは?
- 2.お子さんへのアプローチ
- (1)原始反射とは?
- (2)原始反射が残っているとどうなる?
- (3)原始反射への具体的なアプローチ
- (4)期待できる効果
- 3.親御さんへのお願い
- (1)できるだけ避けたい言葉(禁止ワード)
- (2)代わりに使いたい望ましい言葉(ポジティブワード)
- (3)ワンポイントアドバイス
- 4.なぜ、発達障がいになるの?科学的根拠に基づく研究
- (1)遺伝子と環境の相互作用(G×E)研究
- (2)どんなエビデンスがあるのか(具体例)
- 5.支援のポイント
- (1)「環境」は変えられる要素
- (2)「感受性が高い」は武器にもなる
- (3)早期の気づきとサポートの重要性
- (4)親御さん自身の安心感も大切
1.発達障がいのお子さんへの整体とは?

お母さん、心配し過ぎないで。
そして、諦めないでください。
お子さんのその個性、きっとたくさんの魅力が詰まっています。
でも、毎日の中で「少しでもやわらげばいいな」と思うことがあるのも、きっと自然なことですよね。
困りごとやしんどさが少しでもやわらいで、親子で笑顔になれる時間が増えるように。
個性を大切にしながら、できるサポートを一緒に考えていきます。
こんなテーマなら、お手伝いできる可能性があります。
- 簡単なことなのに、なぜかできない…
- 普通のことが、すごく嫌に感じるみたいだ…
- 難しいと感じてしまうことがたくさんある…
- 怖くて臆病になる場面が多い…
- 発語が出ない…
- ストレス耐性が低いと感じる…
- 肌や音、視覚的な変化に敏感すぎる…
- 環境や状況が変わると不安になる。驚きが怖い…
- 柔軟に対応することが苦手…
- 人前で恥をかくのがとても怖そう…
- 自分を信じられないで、自己肯定感が低い…
- 愛情を受け取ることも、表現することも苦手…
- 本当は好きなのに、『嫌い!』と言ってしまう…
- 自己否定が強い…
- 極度に恐れてしまう。被害的な妄想を抱くことがある…
- 新しいことに挑戦するのが嫌い。特に、誰かと比べられるような活動は苦手…
- かんしゃくを起こすことがある…
- 強いストレスがかかると、考えることも動くこともできなくなる…
ここから接骨院では、「こころ」と「からだ」の両面から、お子さんの発達と、お父さんお母さんの関わり方を丁寧にサポートいたします。
2.お子さんへのアプローチ

発達障がい整体では、お子さんの困りごとをサポートする方法のひとつとして「原始反射」に注目しています。
赤ちゃんのころに必要だった反射が、成長の過程でうまく消えないと、日常生活で「やりにくさ」となって現れることがあります。
当院では、お子さんの発達段階に寄り添いながら、やさしく働きかけるアプローチを行っています。
(1)原始反射とは?
原始反射とは、赤ちゃんが生まれながらに持っている無意識の反応です。
原始反射もたくさんのものがあるのですが、
例として、
- モロー反射(大きな音や衝撃で手足を大きく広げる)
- 手掌把握反射(指に触れるとギュッと握る)
- 非対称性緊張性頸反射(ATNR)(顔を向けた方向の手足が伸びる)
こうした反射は、赤ちゃんが外の世界で生きていくための本能的な反応であり、成長とともに必要がなくなれば自然と消えるものです。
(2)原始反射が残っているとどうなる?
本来は発達の過程で統合されるはずの反射が残ると、成長とともにさまざまな「やりにくさ」となって現れます。
- モロー反射が残ると…
驚きやすく緊張が抜けにくい。音や光に過敏。夜中に何度も目が覚めることがある。 - 手掌把握反射が残ると…
筆記や道具を使う動作がぎこちなくなる。手先の不器用さに繋がる。 - 非対称性緊張性頸反射(ATNR)が残ると…
書くときやスポーツ時の身体の使い方がアンバランスになる。読み書きに集中しにくくなる。
このように、行動や感情面、学習面にまで影響を及ぼすことがあります。
何らかの理由で原始反射が残ってしまうと、「すぐに驚く」「姿勢が安定しない」「落ち着きがない」などの困りごとが出ることがあります。
当院ではお子さんの原始反射の統合を促すことで、お子さんの「やりにくさ」をやわらげるサポートを行っています。落ち着きのないお子さんももちろんいますが、遊んでいる間に施術を行うことが可能です。
(3)原始反射への具体的なアプローチ
当院では、お子さんの身体の使い方や姿勢を観察しながら、原始反射が残っていないかをチェックします。
そのうえで、以下のようなやさしいアプローチを行います。
統合を促す運動
赤ちゃんの発達過程をなぞるような動き(寝返り、ハイハイ、四つ這いなど)を取り入れ、自然な形で神経系に働きかけます。
やさしい感覚刺激
触覚や前庭感覚(バランス感覚)を穏やかに刺激し、感覚統合をサポートします。発達のお子さんは肌に触れる前の段階の空間の認識も過敏になっています。触れずに調整を行う方法も多々ありますのですが、説明いたしますのでご了承ください。
呼吸のサポート
緊張しやすいお子さんは、呼吸が浅くなりがちです。特殊な施術を使って、深くゆったりとした呼吸を促すことで全身のリラックスに繋げます。
親御さんへのアドバイス
ご家庭で取り組める簡単な運動や、日常での関わり方もお伝えし、ご家族全体でのサポート体制をつくります。
(4)期待できる効果
- 集中力が高まる
- 感覚過敏がやわらぐ
- 姿勢や身体の使い方がスムーズになる
- 感情のコントロールがしやすくなる
- 自信がつき、自己肯定感が育まれる
こうした変化は、劇的に起こるお子さんもいれば、ゆっくりのケースもあります。
日々の積み重ねで、「できることが増えた」という手応えを感じていただけるケースが多いです。
反応がゆっくりの可能性が高いお子さんは初回の段階で相談いたします。
原始反射へのアプローチは、お子さんの困りごとに対して身体の土台からサポートする方法です。
感覚過敏や緊張、集中しにくさなど、日常の「やりづらさ」を少しずつやわらげることで、お子さん本来の力を引き出し、自信と笑顔に繋げていきます。
原始反射は、赤ちゃんの頃には必要不可欠な反射です。
成長とともに自然に消えていきますが、うまく統合されないまま残ると、姿勢の崩れや感覚の過敏さ、集中力の低下などに繋がることがあります。感覚が過敏すぎると視覚、聴覚、触覚がうまく機能せず、日常生活を起こる上で運動的にも精神的にもお子さんは疲れやすい状況を作ってしまいます。
ここから接骨院では、お子さんの身体の動きや姿勢を観察しながら、この原始反射の残存を見極め、適切な運動や刺激を取り入れて統合を促します。
やさしいアプローチで身体と神経のバランスを整え、日常生活での「できた!」の喜びに繋げます。
うちの子には触ることができないんじゃないか…?と思われる親御さんも少なくないと思います。
感覚過敏のお子さんは、直接肌に触れなくても、触れられているように感じるお子さんもたくさんいます。
そのため、先ほども伝えましたが、触れていないように見える施術もたくさんあります。様々な勉強会に参加し、身につけた技術でありますのでご心配なく。
この辺りは、当日いらっしゃった際にご説明いたしますが、あまりにもそういった施術に疑いを持たれる方は来院をお控えください。
3.親御さんへのお願い

お子さんと向き合うときに大切なのは、「言葉の力」を知ることです。
発達特性のあるお子さんは、言葉を敏感に受け取る傾向があるため、「どんな言葉を使うか」がとても大切になります。
お子さんがうまく行動できない、精神状態が落ち着かないことには原因があります。
なので、そこを知ってあげることだけでも、見守る目線ができることかと思います。
(1)できるだけ避けたい言葉(禁止ワード)
「なんでできないの?」
プレッシャーが強くなり、「自分はダメなんだ」と自己否定に繋がります。
「早くしなさい」
焦りすぎると言葉が届きにくくなり、混乱やパニックの原因になります。
「いい子にして!」
いい子の基準は子どもにはわかりません。
どうすればいいのかわからず、曖昧な指示は不安の原因になります。
「そんなことじゃダメ」
頑張っているのに否定されると、挑戦する気持ちが失われます。
(2)代わりに使いたい望ましい言葉(ポジティブワード)
「どうすればできるか、一緒に考えよう」
「ゆっくりで大丈夫だよ」
「これができたね!」(できたことに注目)
「困ったら教えてね」
「頑張っているね。気づいているよ」
(3)ワンポイントアドバイス
「禁止ワード」は、親御さん自身が悪気なく使ってしまいがちな言葉です。
しかし、余裕がない時は出てしまうことはもちろんありますので、完璧を目指す必要はありません。
少しずつお子さんの状態を学んでいくことで、お子さんの安心感がぐっと高まります。
私たちの説明を聞いた後は、お子さんの症状への見方がグッと変わる方が多くおられます。
なので、初回は親御さんとのカウンセリングの時間を大切にしております。
「言葉の環境」を整えることが、お子さんの自己肯定感を育む第一歩になります。
もちろん、そんなこと言いたいわけではないし、余裕がない中でついつい出てしまう一言でもあると思います。
なので私たちと一緒に心も体も余裕ができるように、お子さんの成長を見ていきましょうね。
4.なぜ、発達障がいになるの?科学的根拠に基づく研究

発達障がいの研究は多岐にわたります。
その中でも、科学的な裏付けがしっかりとされているもののひとつが、「遺伝子と環境の相互作用(G×E)研究」です。
(1)遺伝子と環境の相互作用(G×E)研究
発達障がいは「生まれつきのもの」と捉えられがちですが、近年の研究では、遺伝的な素因だけでなく、育つ環境や日々の経験が相互に影響し合って発症や特徴の現れ方に関わることがわかってきました。
たとえば、もともと感受性の高い遺伝的傾向があっても、環境が整えばその子の力が引き出されやすくなる一方で、ストレスや不安の多い環境では特性が強く現れることがあります。
G×E研究は、そうした「遺伝だけではなく、環境との組み合わせで発達が変わる」ことを示したものです。
(2)どんなエビデンスがあるのか(具体例)
ADHD と家庭環境の関係
ADHDのリスクと関連するドーパミン受容体遺伝子(DRD4など)がある場合でも、養育環境が温かく安定していると、行動面での困難が軽減されることが研究で示されています。
(Thapar et al., 2007)
環境の質と子どもの感受性
遺伝的に感受性が高い子どもは、環境からの影響を受けやすいことがわかっています。
愛情のある関わりがあると、その感受性が「強み」として活かされる場合があります。
(Bakermans-Kranenburg & van IJzendoorn, 2006)
これらの研究は、「遺伝だからどうにもならない」ではなく、「環境を整えることで変わる可能性がある」ということを示しています。しかしその子の原始反射の残存によってや、その子の本来の性格でもストレスとなるものは大きく違います。この辺りを一緒に考えていきましょう。
5.支援のポイント

(1)「環境」は変えられる要素
環境や日々の関わり方は工夫できます。
穏やかな声かけや、安心できる空間づくり、成功体験の積み重ねが、子どもたちの発達に良い影響を与えます。
環境は、食生活の影響も出てきます。
(2)「感受性が高い」は武器にもなる
感受性が高い子は、適切な環境でぐんと伸びる力を持っています。
自分が気になる部分を認め続けられることで、自信を持ち、自ら学ぶ姿勢が育ちます。
(3)早期の気づきとサポートの重要性
早めに気づき、適切なサポートを始めることで、困りごとをやわらげるだけでなく、成長のチャンスを広げることができます。
自閉症傾向であれば、脳の発達的に4歳までのアプローチが理想ではあります。
もちろんそれ以降でも対応はできますので、ご相談ください。
(4)親御さん自身の安心感も大切
支援の中で大切なのは、お子さんだけでなく親御さんの気持ちが楽になること。
親御さんが「できることがある」と感じることで、家庭全体の空気も変わっていきます。
これらの情報が、お子さんの発達傾向のリスクを理解し、適切な対策を講じる上で役立つことです。
もし、お子さんの特性、お母さんの痛みを感じた場合は、早めに私たちに相談をしてくださいね。